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島根県のハードコアパンクバンド、ヤンキー少女、改めSOFT、改めストーナーロックバンドPOSTOVOIのボーカルjunkieの公式ブログ!!!
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このマンガはイースト・プレス社が今年に刊行した山本直樹の自選短編集。最初に言っておくが、これはたいへんな傑作である。ぜったいに買うべきである。
 
白眉はやはり表題作の「明日また電話するよ」か。アップダウンのないストーリーで30ページがただ怠惰に過ぎ去っていくだけのマンガ。凡庸なテレビドラマのように、サードパーティの作るクソゲーのように、そこでは何もない、何も起こらない、紋切り型のどうでもいい会話が垂れ流されるだけだ。山本直樹のいつもの作風を期待しているとガッカリする。読後に待っているのはやり切れない虚無感だ。抒情も寂寥も悪意と背徳に触れたときの一抹の高揚と罪悪感も訪れない。ただそこにあるのは自分の心だけ。ただそこにあるのはこの絶望的に何もない何も起こらないどうでもいい世界だけ。ただそれだけ。
いままで山本直樹は「この世界がいかにクズであるか」を描いているマンガ家だと思っていた。この世界が狂っていて社会がクソ以下であることをわかっているひとだと思っていた。この作品で描かれているのはしかし、それとは真逆の、のどかで平和でしあわせな社会。誰も不幸にならない。誰もが言いたいことを秘匿している、平和のために誰かが犠牲となっていてそれが公然と認められている。カップルはきっと結ばれる。でも、そこには大いなる悪意が眠っている。
最後に待っているのはどんな地獄だろうか。そこで見る赤い夕陽は血の色をしているか。そしてそのとき、ぼくらは笑顔でいられるか。

とにかく、短編マンガ家としての山本直樹の金字塔。山本直樹の短編を読むならこれとあとは「BLUE」を買っておけば大丈夫だ。
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自己紹介:
島根県のハードコアバンド、ヤンキー少女改め、SOFT、改め爽やかJ-POPデスメタルバンドPOSTOVOIのギター・ボーカルです。

バンドとは別にソロプロジェクトとして、チップチューン・デス・メタルを追求するF.O.D(Fuck or Die)をはじめました。MySpace

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