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島根県のハードコアパンクバンド、ヤンキー少女、改めSOFT、改めストーナーロックバンドPOSTOVOIのボーカルjunkieの公式ブログ!!!
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君はエロゲカウントダウンを知っているか?!

というよりも先ず、あなたはそもそもエロゲーという術語について、どれだけのことをご存知だろうか。もちろん、東浩紀の一連の書籍によって、『Clannad』『Air』『リトルバスターズ!』といったKeyアニメの隆盛によって、或いは、大ヒット作『Angel Beats!』『Fate / Zero』『魔法少女まどか☆マギカ』のシナリオライターを輩出した未開の/それでいて肥沃な知的リソースの宝庫として、少なからぬ知識はお持ちのことと思う。が、それらは結局のところ、直近10年足らずの間にこの国のコンテンツ市場において権勢を振るいながら未だにその実態が詳らかにされることのないそのシャドー・キャビネットに関する、アイアン・マウンテン報告にも似た実しやかなフォークロアの断片的な集積に過ぎないのではないか。それほどまでに「エロゲー」界隈に関する情報はエクスクルーシヴで、そしてつかみどころがない。To Heartはわかる。同級生2もかろうじて。ヒラコーのマンガで多少のことは。が、ガイナックスが脱衣ゲームのデベロッパーとして、糊口を凌ぐどころか多くのアニメファンをリップオフしていた事実はあまり知られていない。と、例えばこんな具合に。
が、斯様な状況にありながらも、「エロゲー」のエクスクルーシヴ文化圏にエンドユーザー側からの「批評」のファクターを持ち込み、実践し、その有用性を広く世に知らしめた先駆的なサイトが、かつて存在した。それが「エロゲカウントダウン」だ。エロゲカウントダウンという字面からは思わずドゥームズデイ・クロック(世界終末時計)が如きエロゲー文明圏の終焉を予見する黙示録的な何かを連想してしまうが、実態としてはオールタイム・ベスト形式のエロゲーランキングであり、サイト管理人のある嗜好に基づき精選されたエロゲーソフトが列挙され、そのランキングは新たなキラーソフトの登場によって随時書き換えられる。当時から今日に至るまで世界のヘゲモニーとして君臨しつづける「泣きゲー」「シナリオ至上主義」に昂然と反旗を翻し、「エロゲーとは、エロいゲームのことであり、いかなシナリオが優れ心の琴線に触れるものであろうと、エロくなければ意味がない」というストレートエッジを標榜するその思想性において際立っていた。それ故にKanonもファントムも、エロゲカウントダウンの前では語るに値しない塵埃でしかない!サイト晩期には「西暦3003年のエロゲーマーへ」と題された、サイト設立からエロゲー批評サイトの興隆までを包括する壮大なエッセイが著され、その中で管理人は自身の「エロゲーマーとしての限局」と巨大掲示板の台頭による批評サイト文化の衰退を危惧し、来る後進に対しエロゲカウントダウンの意思を継代せんとした。管理人の名はPEROといった。
その一連の歴史を知る研究者のある見解によれば、エロゲカウントダウンの意思は現在、確実に受け継がれ、エロゲカウントダウンはそうしたフラタニティにとりある種の聖典なのだという。別の研究者はPERO氏のレビューにおける「教育欲」を指摘し、その功績を評価している。ここで驚くべきは、この「教育欲」とはゲーマーに向けられたものではなく、デベロッパー、パブリッシャー(ソフトハウス)の啓蒙を企図したものだったというのだ。エロゲカウントダウンはエンドツーエンドのプロバイダー中立主義に忠実に、市場の見えざる手に依拠しない別の形による、エンドユーザーからパブリッシャーへの意思表示チャンネルを批評サイトという形式をもって確立していたというのだ。この仮説はにわかには信じがたいものだが、確かに、PERO氏が貫いたストレートエッジと、「泣きゲー」優勢の市場の評価に逆行する動き、即ちプリミティヴなエロゲーのリバイバルがサブジャンルとして定着した事実は、偶然にしては出来すぎている。が、エロゲカウントダウンは現在では更新を停止し、そのほとんどのテキストは404 Not Foundの彼方へと消尽してしまったため、それを確かめる術はもはやない。あれからPERO氏はどうしているのだろうか・・・?

さて、エロゲカウントダウンの自然消滅から幾星霜、ある革新的なマンガが週間少年サンデーで連載を開始した。それが『神のみぞ知るセカイ』である。
このマンガは近年稀に見る傑作である!ギャルゲーに全人生を捧げるキモオタ高校生が、ある事情によりリアル女子をギャルゲーのテクニックを駆使して攻略することになる!という設定自体は当たり障りないが、この作品が凡百の有象無象と一線を画すのはその計算しつくされたプロセスとディテールである。主人公はリアル女子をことごとくギャルゲー文法に落としこみ、あまねく要素を記号化し、あらゆるイベントをフラグとして分岐図にマッピングし、一挙手一投足から心の機微に至るまで、その総てを完全に脱構築していく!リアルなんてクソゲーだ!彼にとってリアルの女子とは不完全極まりないバグの集積でしかなく、リアルの女子と過ごす日常とは差分を当てることすら叶わぬ五流サードパーティのデジタル・ガービッジに過ぎない。彼にはテキストと回収すべきフラグと乗るべきルートと、ハンドヘルド・マシンのUMDディスクのシーク速度しか見えない。ゲームは精巧な芸術品だ。なかんずくフラグとルート分岐とユーザー・インターフェースが完全にデザインされたゲームは、この世界の唯一の希望だ。反対に、曖昧なフラグをバラまくばかりで迂遠なルートしか提供することがなく、悪辣なゲームバランスを誇示するこの「現実」は、まさにクソゲーだ。テレビアニメ一期の最終回で、彼は遂に液晶モニターの中にデヴィッド・クローネンバーグのSF映画のように取り込まれ、リアルの肉体を捨て、ゲームの世界へと旅立っていく!そう、彼は集積回路の夢旅人。
・・・これがいかに病的な作品であるか、おわかりいただけるだろうか。が、それゆえに、だからこそ、この作品は傑作である。確かに、かなり切実に、リアルはクソゲーだ。このロジックに誤謬はまったくない。世界はクソゲーだ。世界は不完全だ。他方でこの作品がすごいのは、そのロジックの更にその先を提示している点だ。さよう、世界はクソゲーだ。が、それがどうした。完全な世界はどんな世界だ?理想の世界はどんな世界だ?総てが完全になった世界は、それで終わってしまう。完成したら止まってしまう。だから、不完全が理想なんだ。
少年マンガが世界に対して、極めて有効な哲学を提示した瞬間である。ジャレッド・ダイアモンドが「最適分断原理」と呼んだロジックをここまで的確に言明した作品は、ちょっと他に思いつかない。

このマンガの主人公はギャルゲーを記号化しルートを解析する手法を応用して、現実社会の価値観や行動原理をことごとく相対化していく。これがまさにスペクタクルだ!が、彼はことギャルゲーのレゾンデートルに関わるテーマについては、ギャルゲーのロジカルな解析分類学がまるで通用しない、という矛盾とも戦うことになる。これがもっとスペクタクルだ!「数学が完全無謬の多面体である、ということを否定する事実を認めざるを得ないことは、耐え難い苦痛である」と言ったのは、テッド・チャンだったか。ギャルゲーでも同様の論理矛盾が厳然として存在する。ギャルゲーをギャルゲーたらしめる定義というものが、実はどこにも存在しない!我々は恣意的にギャルゲーをギャルゲーたらしめているに過ぎない!我々のパラドックスはこうではなかったか。規則はギャルゲーを規定できない。総てのギャルゲーが、規則に対応され得るから。

ギャルゲーとは何か。ギャルゲーとはそもそも、何であったか。

我々はこの崇高な問題提起をかつてどこかで見たことがある。

そう、更新されつづけるホメオタイプが如き不定形を描きながら、それでも屈強な信念を貫く永久運動機関が如き姿を。市場の見えざる手に安易に阿諛せず、己の真理を曲げない、ストレートエッジに突き動かされる青い情動を。

そう。

エロゲカウントダウン。


『神のみぞ知るセカイ』の作者とエロゲカウントダウンのPERO氏が同一人物であるという断定的な事実は存在しない。我々は両者の記述の類縁性から、推測することしかできない。
が、エロゲーを記号化し、プリミティヴ・エロゲーの再評価を行い、かつ、インフレーションの果てにエロゲーマーとしてのアイデンティティを保つことができなくなったPERO氏と、ギャルゲーを記号化し、日常をギャルゲーのレトリックで解体し、結果的にギャルゲーの無謬性を誇るどころかギャルゲーの論理矛盾というゲシュタルト崩壊を招いてしまう『神のみぞ知るセカイ』の主人公は、とても似ている。
それに限らず、何よりも重要な点は、PERO氏も『神のみぞ知るセカイ』の若木民喜先生も、エロゲー/マンガへの愛深き故の冷徹なまでの解析分類の果てに、余人の未だ到達すべからざる領域へと躊躇せず踏み込み、毀誉褒貶激しく問題提起を果敢に行っているということである。
若木民喜先生のブログHoney Dippedは(ここでもガンバ大阪、ビートルズ、Dead or Alive Xtremeのトピックなどがエロゲカウントダウンと共通している点を参考までに挙げておく)ときに同業他者やパブリッシャーへの挑戦的な言動にまでタコメーターが振り切れるストレートエッジぶりで、それ故に批判も多いが、このスタンス、批評者としての信念に殉じる姿に、感動を覚えずにはいられない。
特にすごいのが、若木先生は「アートは独りよがりだから文化としてはダメだ」という持論をたびたび強弁している点である。商業として流通する大衆芸術のほうが、ハイアートよりも上なのだ。普通はこれとは真逆のことを考える。大衆芸術は商魂たくましく、市場に振り回され芯がないが、ハイアートは洗練されていて市場とは無関係で純粋でだからこそ素晴らしい、と。が、そうではないのだ。そんなもんはオナニーだ!若木先生はそうおっしゃるのだ。目からウロコが落ちるようだ。

このまま行くと、不特定多数に発信できる雑誌は消滅し、高いレベルでマンガ家を縛るシステムがなくなり、漫画家は完全に偏在化して自分のことだけを見てくれるファンのためだけに描くようになる。この状態だと最高レベルの才能でも国民的な作家になれないし、今までだと雑誌というプレッシャーのおかげで成長できたはずの才能が中途半端なまま終わってしまう。特にエロパロ美少年美少女を描けないタイプの作家がマンガで食っていくことができなくなる(今でも食っていけないけど)。今でも、マンガは自律的アートの世界になってきてる。アートになると文化としては一段落ちてしまう。
 


この気概!アート至上主義、反資本主義の世論に真っ向から反駁するこのスタンス!このストレートエッジ!
『神のみぞ知るセカイ』は現在、エルフの大ヒット・コンシューマ・エロゲー『この世の果てで恋を唄う少女 YU-NO』へのオマージュであることを作者自らが公言している壮大なタイムパラドックス巨編へ突入、エロゲカウントダウンの批判精神を全国の少年少女読者たちへ播種しつづけている。



・・・というわけで『神のみぞ知るセカイ』22巻が発売されました。初回限定版には『マジカルスター かのん100%』OVAが同梱されているのですが、これが傑作です。神アニメです。夏アニメで人気爆発している東山奈央さん(ちーちゃん、由比ガ浜、そしてかのんとキャリアの中で当たり役しかない)がまたしてもあなたのハートを完全制圧します!!!たまこまーけっとのモチ屋の娘も超ロリロリ女の子で出演、可愛すぎて観てるこっちが死んでしまいそうです。ぽよよんろっくのキャラクターデザインもまさに前人未到の領域へ達しており、本気で凄まじいアニメなので全人類必見です!キャラソンのクオリティには定評のある『神のみぞ知るセカイ』シリーズですが、今回もすごすぎ!エンディングの「君色ラブソング」は本気で名曲!フッテージも控え目にいって今期(の総てのアニメの中で)最高傑作!!!

女神編のラストの大団円のおかげで2期のちひろ編のBlu-rayは価格が高騰した。ので、超絶プレミア価格になる前に万難を排して手に入れること!


マジで、本気でオススメだぜ!!!
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自己紹介:
島根県のハードコアバンド、ヤンキー少女改め、SOFT、改め爽やかJ-POPデスメタルバンドPOSTOVOIのギター・ボーカルです。

バンドとは別にソロプロジェクトとして、チップチューン・デス・メタルを追求するF.O.D(Fuck or Die)をはじめました。MySpace

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